株式会社ボナンザ

「ボナンザの岡本社長という人物」
川原直毅(かわはら・なおき)
 今から22年前、当時、阿波座に社屋を構えていた潟{ナンザに関西のグレ釣り名人・峯享男さんと釣り糸担当の東レ産業資材部の木下さんと伺った。ボナンザの岡本社長の名前はご両人から聞いていたが、ボナンザの岡本社長と初対面の私の印象はというと、どっしり構えた少し強面の社長だった。私は九州の釣り雑誌『釣ファン』に広告掲載されていたボナンザ製品にかなり興味を持っていたので岡本社長との出会いは楽しみだった。岡本社長と私は年の差が20歳、どうかすると親子ほどといっても過言ではない。30歳の私には口うるさい親父のように思えたが、岡本社長は筋を通して話をされ、道理にかなわないことは徹底して嫌う義理人情の厚い性格の持ち主である。これは今も昔も変わっていないから頑固さは気性なのかもしれない。ボナンザの名前を知ったのは他でもなくオリムピックのボロンロッドの表面処理にボナンザ樹脂加工が施されていたからだ。ロッドメーカーが自社のスペックに他社製品を紹介するのは業界初であり、今日、復刻したオリムピックのグレ竿には再度ボナンザ処理が施されている。釣具は所詮、消耗品扱いされていたが、その後のカーボンロッドの普及、新素材のボロン、アモルファスなどがコンポジットされたが、高弾性カーボンロッドの登場でロッドメーカーはより軽量化、快適性を重視するようになり、ロッドの表面処理もそれなりに良くなってきた。しかし、釣行後のメンテナンスは釣具が高級化するとともに当たり前になってきた。例えば、納竿後のロッドには海水のしぶきが付着したり、雨などによって濡れた状態であるが、「ボナンザパックセレクト」や簡易的に「つりぐ魚ッシュ」などで拭いておけば帰宅してからの手入れが実に楽だ。リールや金属部には「ボナコート」などを吹き付けておけば塗装表面の保護にもなるし、不用意な傷がつきにくいという特徴がある。最近、私が重宝しているのはボナンザと自動車のワックスなどでお馴染みのソフト99とのコラボレーションで開発された「ニオイ魚ッシュ」。オキアミの臭いのままで自動車のハンドルは握りたくないのが本音だし、釣り場で握り飯を手にする時も汚れは気になるものだ。ロッドケース、磯バック、バッカン、ヒシャク、玉ノ柄、クーラーボックスなどなど、その用途は幅広い。ボナンザ製品については釣り人各自のお気に入りがあると思うのでボナンザのHPをご覧頂き、新たな発見をしてみては如何だろう。PCのマウスをクリックしてみると、まぁボナンザ製品のラインナップには正直私もその数に圧倒された。これも岡本社長のアイデアが成せる技なのである。ここまでの話ではボナンザは自社製品を持つと同時に他社との提携などにも積極的であることが分かる。私たち釣り人が普段何気なく使っている道糸やハリスにもボナンザ処理が施されている製品が数多いことをあなたは知っているだろうか。あえて糸メーカーの名前は出さないが、道糸、ハリスともに各社独自加工と称して表面処理をしているようだが、蓋を開けてみると姉妹商品だったり、名前が違っていたりと驚くことが多々あることも然りだ。まぁ知らぬが仏かもしれない一面があるのは事実のようだ。それにしても最近でも糸の標準径が2号近くある製品が堂々と細号柄で発売されているのは事実だし、クラス最強などと銘打って広告されているのはいただけない。また、それを知らず(釣り人は知る由もないが)釣り人はあのメーカーの糸は強いと思い込むから始末に悪い。エッ、それを知りたいって。いやいや、それはメーカーに支障があるので遠慮しておきましよう。違いが判る、それも釣り師としてのプライドかもしれませんね。

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